【連載コラム】訪問リハビリ
【第4回】自己効力感とモチベーション

【連載コラム】訪問リハビリ 【第4回】自己効力感とモチベーション

「できた!」を積み重ねる ~自己効力感とモチベーション~

目標設定の重要性 

訪問リハビリの継続には「モチベーション(やる気)」が不可欠です。しかし、「リハビリを頑張りましょう」という抽象的な声掛けだけでは、長期間の意欲維持は困難です。

生活に直結した具体的目標 

私たちは、利用者様の生活動線に合わせた具体的な目標を共有します。

  • 「トイレまで一人で行けるようになる」
  • 「自宅のお風呂にまたげるようになる」
  • 「近所のコンビニまで歩く」

これらをスモールステップで達成し、「自分にもできる(自己効力感)」を感じていただくこと。この心理的な成功体験こそが、次のステップへ進む最大の原動力となります。訪問リハビリは、生活の場で実践するからこそ、この「できた!」の実感が湧きやすいのです。


訪問リハビリにおけるスモールステップの具体例

実際の訪問リハビリの現場では、以下のように目標を分割して利用者様と共有しています。

  • 最終目標: 「一人で外を歩いて買い物に行く」
  • ステップ1: ベッドの端に安定して座れるようになる(端座位の保持)
  • ステップ2: 手すりを使って、安全に立ち上がることができる
  • ステップ3: 歩行器を使って、部屋からトイレまで歩ける
  • ステップ4: 玄関の段差を安全に昇り降りできる
  • ステップ5: 家族の付き添いで、家の周りを5分間歩く

このように、**「今の能力から少しだけ背伸びをすれば届く目標」**を常に設定し続けることが、訪問リハビリの専門職(理学療法士・作業療法士など)の重要な役割です。


ケアマネージャーやご家族にとってのメリット

この概念を地域の関係者やご家族に知っていただくことには、大きな意味があります。 ご家族はどうしても「早く良くなってほしい」という思いから、無意識に高すぎるハードルを求めてしまいがちです。スモールステップの考え方を共有することで、「今日は一人で靴下が履けましたね!」と、小さな変化を見逃さずに共に喜び、褒める(承認する)ことができるようになります。これが、利用者様の最大の励みとなります。


参考サイト健康長寿ネット:運動心理学と意欲向上について https://www.tyojyu.or.jp/kankoubutsu/aging-and-health/2023-32-1/koreisha-ikigai-kyakkanka.html


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